Vol.013「シリコンバレー視察セミナー」スタート
本日より、シリコンバレー視察セミナーがスタート致しました。
関西国際空港からの10名と、成田空港からの3名、合計13名がサンフランシスコ空港に集い、11月3日までの行程が始まりました。
私が搭乗していた関西空港便は、サンフランシスコ空港に予定より若干早く着陸。
スマホで調べたところ、成田便もほぼ予定通りと分かり、ホッと一息つきました。
しかし、それも束の間、入国審査場に足を踏み入れると、目の前には、殆んど動きのない長蛇の列が、待ち受けていました。
結局、13名全員が待ち合わせ場所の空港出口に揃ったのは、予定より2時間オーバー。
その原因は、誰の目にも明らかで、入国者数に対する、審査官の人数の少なさ。それに加えて、各人の仕事ぶりが、非常にのんびりしたものでした。
苛立ちを通り過ぎ、これほどまでに文化の違いがあるものかと諦めの境地でした。
(昨日は、もっとひどく、入国に3時間かかったとのこと)
このことを、本日の講師のひとり、日創研 シリコンバレーオフィステクニカルアドバイザーの井坂さんにお話したところ、アメリカでは、景気が上向きになると、少しでも仕事ができる人に対する需要が高まり、単純作業を担当する人の質が相対的に下がるため、社会全体なサービスレベルも下がるとの個人的見解。
つまりは、今回我われが遭遇した2時間待ちは、景気が良い現われと捉えるそうです。
入国早々こんなところからから、日本の常識が、他の国では通用しない事を、身をもって体験することになりました。
その後、気を取り直して、結団式を行い、バスで出発。
日創研のシリコンバレー視察セミナーの恒例となりつつある初日の昼食兼視察、西海岸の超人気ハンバーガーショップ、”インアンドアウト バーガー”へ向かいました。
出発の遅れが影響し、到着はランチタイムのピークも過ぎたであろう14時前で、きっと空いているだろうと思いましたが、お店の中はほぼ満席の上に、レジには10数名の行列ができていました。
この人気の要因は、大きく二つありそうです。
ひとつは商品へのこだわりで、この店には、ハンバーガーショップにはあって当然の冷凍庫が存在しません。
ポテトの生のじゃがいもをその場で、カットしてフライにしていますから、素材そのものの味が楽しめます。
また、ハンバーガーに入っている野菜も新鮮そのもので、参加者の皆様も口々に日本で有名なハンバーガーより格段に美味しいと仰っていました。
もう一つは、活き活きと働くスタッフです。
オープンキッチンで、調理する様子が全て見えますが、皆さん笑顔でチームワークよく、次々に飛び込む注文をこなしています。見ているだけで、こちらも元気になってきます。活気のあるところに人は集まると聞きますが、まさにその通りの光景でした。
ちなみに、店の外に貼ってあった求人広告に記載された時給は16ドル(約1,800円)です。それくらいでなければ、良い人材は集まらないのだそうです。
昼食を済ませ、Mark Katoさんと井坂 暁さんに講演をいただくホテルに入りました。
シリコンバレー発の世界的な変化をそれぞれのご経験や専門分野から具体的な事例やデータを基に分かりやすくお話いただきました。
時差ボケで眠気に襲われる14時から17時にドンピシャの時間帯の講演でしたが、お二人の熱のこもったお話に、参加者の皆様は、大きく頷きながら、真剣に聞き入っていらっしゃいました。
日本の文化や実情をよくご存知のお二人のお話は納得性が非常に高く、シリコンバレーで働く人々から我われ日本人が見習うべき点を、素直に受け取ることができたのではないかと思います。
講義の最後に、参加者の皆様に課題が出されました。
それは、「シリコンバレー滞在中に、自社の新事業を考えてください」というものです。
皆さん、その課題を高いハードルだと捉えつつも、残りの4日間で、意欲的にこの課題と向き合っていこうとされる姿勢を示されていらっしゃいました。
明日は、スタンフォード大学での、デザインシンキングのワークショップと「シリコンバレー発 アルゴリズム革命の衝撃」の著者でいらっしゃる Kushida先生の講演があります。きっと課題を考えるうえで、非常に大きなヒントを手にされる一日になろうかと思います。
まずは、参加者の皆様が、元気に一日を過ごされ、早速シリコンバレーの魅力を肌身で感じていただいていることをご報告致します。