NISSOKEN式リマインド学習とフェーズ
リマインドとは、英語のremind由来のビジネス用語で「思い出させる」「再活用する」「蓄えさせる」「再確認して体得させる」「より深めて形にする」という意味があります。
もちろん理論だけでは実力にはならないので、「体験学習」「継続学習」「観察学習」を組み合わせたリマインド学習が効果的です。また、学んだことを形にしたり、具現化していくには、継続してリマインド学習を行っていくことが大切です。
NISSOKENではフェーズごとに目的を明確にした実践的な体験型リマインド学習プログラムがありますのでご紹介します。
目次
第一フェーズ「SA自己成長コース=自己への気づき」
第一フェーズのテーマは「自己への気づき(セルフ・アウェアネス)」です。
スタンフォード大学経営大学院の顧問委員会75人に「リーダーが伸ばすべき最大の能力は何か」と尋ねたところ、ほぼ満場一致で「自己認識(セルフ・アウェアネス)」と答えたとのことです。
ハーバードビジネスレビューでも自己認識(セルフ・アウェアネス)は、『2020年代を生き抜くリーダーにとって必修科目となる』と提言されています。
事実、創造性の前に「awareness」が先にくるものであり、人類の進化はこの気づきの能力から生まれてきたものと思います。
誰もが、可能性や自分独自の能力を持っていますが、自分らしい才能に気づかないまま、自己成長するためにムダを過ごしてしまっていたり、途中で諦めてしまう人が多くいらっしゃいます。現在、人的資本の開発が世界のトレンドになっていますが、如何にして、それぞれの能力に気づくかという観点で、第一に「気づく力」を磨くことが重要です。
SA自己成長コースは『自己への気づき(セルフ・アウェアネス)』をテーマにしたセミナーです。
具体的にどのようなことに気づくのか
会社において例をあげると、社長や幹部や社員が自社の可能性に気づくとか、部下のもつ能力に気づくとか、お客様のニーズに気づくとか、時代の変化に気づくといった様々な気づきがあります。
気づきの能力が高まれば、ビジネスチャンスや機会はいくらでも得ることができるのです。それに気づかないまま経営している人は、自分の手で自分のビジネスを苦しめているのです。
また、個人において人生を豊かにする3つの気づきがあります。
気づきの力で成功した成功事例
リマインド学習によって「気づき」の能力は無限大に広がり、さらに深まると同時に、個人の成長とビジネスチャンスを生みだしていくことができます。
ノーベル賞受賞者の発見・発明のきっかけは「気づき」にあるのです。ノーベル賞を創設したアルフレッド・ノーベルもリマインド学習の末に気づき、ダイナマイトを完成させました。しかし、相当の苦労の末にリマインド学習が実った事例であり、努力を重ねた結果の成功です。
つまり、実験の失敗で得た次のアイデアも、成功で得た次へのステップも、実は過去に体験し身につけたノウハウです。ノウハウの積み重ねや集積はリマインド学習の結果です。「失敗は成功の元」の意味は、失敗して諦めてしまえばそのままで、決して形にはならず失敗の記録だけで終わります。しかし、失敗で得たアイデアはリマインド学習の結果なのです。そのアイデアに更に創意工夫を重ねてこそ、気づきは形になって具現化していくのです。
同じようにノーベルも失敗の連続でした。爆発するニトログリセリンを滲みこますため、色々な素材で試します。紙、パルプ、おがくず、木炭、石炭、レンガの粉などさまざまな材料で実験を重ねますが、失敗を重ねていく過程で成功は近くになっていき、最後はリマインド学習が成功を生むのです。
ノーベルはことごとく失敗します。しかし、あきらめかけているときに、坐っていた草むらに目を向けた時、草むらの間にある珪藻土に気づきます。珪藻土とは、単細胞藻類である珪藻の遺骸からなる堆積物のことです。ノーベルの気づきがひらめきを生んだのです。そして、珪藻土にニトログリセリンをしみ込ませることに成功したのが1866年のことです。
長きにわたるリマインド学習が、アルフレッド・ノーベルを歴史に刻み、彼が創設した最高の学術研究などの権威「ノーベル賞」となって偉大なる受賞者を生みだし、多くの分野で人類の進化に貢献しているのです。
第二フェーズ「SC自己実現コース=クリアリング」
第一フェーズでは、自分自身の考え方やパターン、周りへの影響力、今後の可能性やビジョンに気づく一方、自身の成長を阻害している要因、自己成長の妨げや対人関係のこじれになっていることへの気づきもあったことでしょう。
そうした本来の自分を妨げる「思考、感情、行動などの歪み」や「固定観念」「メンタルブロック(心のブレーキ)」「ディフェンスメカニズム(防衛機制)」は、自分自身や企業成功の最大の障害になります。
気づくだけでは具体的な変容は生まれてきませんので、第二フェーズで「歪み・固定観念」を、体験学習を通してクリアリングする必要があるのです。
組織でも同じことが言えます。誰もが健全な企業文化をつくろうと考えていますが、実際の仕事の上では無意識に保身に走ったり、妨げる行為や考え方をしたりしてしまっています。
それらの無意識の「歪み・固定観念」はいずれ必ず形になっていくのです。
「歪み・固定観念」の波及
どのように波及していくのかを見ていきましょう。
先ず「判断基準」が無意識にあり、その判断基準に基づいて人は「意思決定」します。すると、組織そのものの思考・感情・行動が、意思決定した方向に向かいます。仮にトップの判断基準が健全な場合、企業経営は円滑に進み、不健全な場合は上手くいかない結果を招きます。
無意識の判断基準が、人の成長や可能性、あるいは組織の企業文化や成功・発展を左右するのです。社長・幹部・社員全員が、組織の企業文化や成功・発展を前向きに促進するために、プラスのマインド・セットに変革させていくことが大切です。
SC自己実現コースがその役割を果たします。肯定的に解釈した事柄とか体験や気づき、前向きな発想をしていた時の自分自身の体験や心境、積極的、建設的、協調的だった頃の自分自身を思い出し、潜在化している本来の能力を
「再活用する」「思い出させる」「蓄える」「再確認して体得させる」「更に深めて形にする」。つまり、リマインド学習するのです。
こうした体験は「歪み」をクリアリングし、固定観念を柔軟にします。結果的に行動変容を促進し、思考の質・感情の質・関係性の質などを向上させていきます。
第三フェーズ「SGA目標実現コース=リハーサル」
第三フェーズはリハーサル(継続学習)です。本来の自分がもつ能力を存分に発揮して、スキル・知識・ノウハウ・資質の向上をさせるため、現実社会で具体的に5W2Hで目標設定をしながらリマインド学習の効果を強固にするリハーサルを行うのが、SGA目標実現コースです。「思考・感情・行動の変容」を生みだし、「組織を活性化させる」ことが第三フェーズの目的です。
内面的なものから、健全な職場づくりやお客様の満足、エンゲージメント(愛社精神)、会社の業績向上へシフトしていきます。仕事や組織をどのようにマネジメントしていくのか、リーダーシップやコミュニケーションを駆使しながら、形や成果を具現化していくのです。明確な目標を持つことで現実的な力量を試すことができ、程よい負荷をかけることでさらに能力を高めることができ、主体的に自分で考えて答えをだしていく力も磨かれていきます。
個人の能力開発だけではなく、組織体験も行うことで、問題発見能力、問題解決能力をより高めていくことができるのがSGA目標実現コースです。
最大限に成長を引き出すためには、目標を少し高めに設定していきます。それまでのリマインド学習の効果を具現化させ、現実社会で組織に必要なスキルや、自社の将来性を鑑みた人財育成を行います。気づきのスキルを大局的に身につけ、リーダーをリマインド学習で育てる役割を担います。
第一フェーズ、第二フェーズ、第三フェーズを、将来性のある人たちの幹部の登竜門と位置づけて導入されているケースも多くあります。次世代の幹部育成やリーダー育成、「やり抜く力」や「トライ&エラー」の実行力、PDCAを回す力などを身につけるリマインド学習として活用されています。
SGA目標実現コースのプログラムも時代に合わせて年々進化しており、これまでのアナログに掛け合わせて、デジタルも活用しながら取り組みます。セミナーが始まる前に「予習動画」を活用しますが、この動画だけでモチベーションが上がります。上司と一緒に見たり、ディスカッションしたりして、目的を明確にして本研修に挑むことができます。
第三フェーズのテーマは「目標設定と目標実現」ですが、第一フェーズ、第二フェーズの「実践コース」としての位置付けであり、仕事上の問題や対人関係での問題を解決するスキル・知識・ノウハウ・能力開発・資質の向上を図っていきます。
経済産業省の『未来人材ビジョン』で経営者・幹部・社員に必要な能力を調査したところ、2015年には ①注意深さ、ミスがないこと、②責任感、まじめさ、③信頼感、誠実さ の順でしたが、2050年は ①問題発見力と問題解決力、②的確な予測、③革新性(新たなもの・サービス・方法などを作り出す能力)に変化しています。
世界経済フォーラムが発表した「The future of jobs report 2020」においても、2025年の重要なスキルには「問題解決能力」がトップに挙げられていました。
このように未来を見据えた能力開発を行っていくことが求められています。
第四フェーズ「企業内教育インストラクター養成コース(TT)」
第四フェーズは社長、幹部などの経営陣並びにミドルマネジメントなどのリマインド学習です。
心理学、哲学、組織論、リーダーシップ論、コミュニケーション理論、行動科学などの理論体系に加え、部下指導、ケースメソッド授業法、段階的企業成長論などを通して、経営方針の策定並びに経営計画書作成を行なっていきます。
第四フェーズは「企業内教育インストラクター」として位置づけ、「人と企業の成功づくり」に寄与するスキル、知識、ノウハウ、能力開発、資質の向上を体得していきます。参加者の中には東証プライムに上場して、立派な成功企業になっている事例も多くあります。
第五フェーズ「ビジネスセミナー」
第五フェーズはビジネスセミナーです。定型化されたものはありませんが、階層別、役割、課題、目的に応じた学びやスキルアップに最適なプログラムが豊富に用意されています。各企業の必要なスキルを磨くための、ビジネス分野、コミュニケーション分野などのリマインド学習です。
様々な体験や知識やスキルを有した人たちが、更なる自社の発展成長を目指して、「業績アップ」「コアコンピタンス経営」「経営理念」「ビジネス・スクール」「経営ビジョン」「企業内マネジメント・コーチング」「実践的経営戦略」「実践的マーケティング」「利益のイノベーション」他、コンサル業務や月刊『理念と経営』、グロースカレッジなど、様々なビジネススキルや、ビジネス感覚をリマインドする教育カリキュラムが数多く準備されていますので、最大活用して組織を活性化させてください。