2024.10.15

人材育成コンサルタント・コンサルティング会社を解説|選び方や活用のポイントとは

人材育成コンサルタント・コンサルティング会社を解説|選び方や活用のポイントとは

人材育成に注力したいと考えているものの、社内に人材育成を行える人材やノウハウが不足していることから、外部の人材育成コンサルタントの活用を検討する企業は少なくありません。

そこで今回は、14,000社以上もの会員企業様を抱え、幅広い中小企業の人材育成をサポートしてきた日創研が、人材育成コンサルタントや人材育成コンサルタント会社がどのようなものか、また選び方や活用する上でのポイント、注意点についてまとめて解説していきます。

自社の人材育成のため、外部の人材育成コンサルタント・コンサルタント会社の活用を検討しているという経営者の方は、依頼先を決定する前に、ぜひ本記事を参考としてご覧ください。

「人材育成コンサルタント」とは?

まずは、人材育成コンサルタントとは何か、どのような職業の人なのかということについて、確認していきましょう。

一般的に人材育成コンサルタントとは、人事コンサルタントの一種で、人材育成を全般的に支援することによって企業の課題解決を目指す業務に就く人、またその職業のこととされます。

人事コンサルタントは、企業や団体など組織における経営課題のうち、特に人事関連の課題の洗い出しや具体的な解決策の提案、施策の実行等を行う専門家です。その業務範囲は人材育成から採用活動、人事制度の構築、制度設計、またこれらの業務を遂行するための情報収集や聞き取り等まで、多岐にわたります。

対して人材育成コンサルタントは、人事コンサルティングの中でも人材育成の分野に特化したコンサルタント、人材育成支援のプロだと言えるでしょう。

「人材育成コンサルタント会社」と呼ばれる企業も

人材育成コンサルティングを行う事業者の中には、個人で人材育成コンサルタントとして活動する人もいれば、人材育成コンサルタント会社という法人として活動するケースもあります。

人材育成コンサルタント会社とは、企業の人材育成に関わる課題解決をサポートする企業、または人材育成コンサルタント等、人材育成の知識に長けた人が集まる会社の総称です。業態によっては研修会社などと呼ばれることもありますが、依頼できる基本的な業務の範囲は、個人で活動する人材育成コンサルタントとあまり変わりません。

人材育成コンサルタントへの支援依頼や、自社での活用を検討しているなら、人材育成コンサルタントに個人・法人の両方の形態があることも、知っておくと良いでしょう。

人材育成コンサルタントの仕事内容とメリット・デメリット

人材育成コンサルタントの仕事内容とメリット・デメリット

人材育成コンサルタントという職種、職業について理解できたら、次は人材育成コンサルタントの仕事内容や活用のメリット・デメリットを確認していきましょう。まず、人材育成コンサルタントの仕事内容、依頼可能なことの具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

人材育成コンサルタントに依頼できることの具体例一覧

  • 自社の経営理念やビジョン、求める人物像に合わせた人材育成方針・戦略の作成
  • 自社の人材育成における課題の把握、またそのための情報の収集や聞き取り、整理
  • 人事理念に基づく具体的な人材育成プランや教育、研修プログラムの設計・手配
  • 人事評価制度の構築や変革、人材育成方針をもとにした採用活動の効率化 など

なお、自社の人材育成に外部の人材育成コンサルタントを活用することの代表的なメリットとしては、人材育成における課題の洗い出しを効率化できるため、人材育成強化に伴う社内の負担を軽減できる点が挙げられるでしょう。さらに、人材育成コンサルタント・コンサルタント会社が有する他社の成功事例を把握した上で、自社の人材育成を進めていけるところも大きなメリットだと言えます。

一方でデメリットとしては、人材育成に関わる業務をほぼすべてコンサルタントに任せる形になるため、人材育成のノウハウやスキルを社内に蓄積できないところが挙げられます。

またコンサルタント・コンサルタント会社の得意分野や自社との相性によっては、高額な費用を支払ったにもかかわらず、課題解決が達成できない可能性があるところも、デメリットの一つとして知っておきましょう。

自社に合う人材育成コンサルタントを選んで活用するポイント

ひと口に人材育成コンサルタントと言っても、課題解決の進め方や得意分野はさまざまです。

そこで以下からは、複数の人材育成コンサルタント・コンサルタント会社の中から自社に合う個人または法人を選び、うまく活用していくためのポイントについて、中小企業の人材育成を幅広く支援してきた日創研の視点から解説していきます。

人材育成上の課題を明確化し、相性の良いコンサルタントを選ぶ

自社に合った人材育成コンサルタントを探す上で、まず行ってほしいのが、あらかじめ自社が抱える人材育成上の課題についてある程度整理しておくことです。

自社が抱える人材育成上の問題・課題が明確になれば、その課題の解決に強い、または解決した実績・経験が豊富な人材育成コンサルタントを探しやすくなるため、自社と相性の良い個人・法人と出合える可能性が高くなります。

なお、自社が抱える人材育成上の問題・課題がよくわからないという場合は、人材育成を担当する現場の社員に聞き取りを行い、現在の状況を把握するところから始めましょう。また人材育成上の問題・課題を整理する際には、企業の人材育成で起こりがちな課題についてまとめた以下の記事も、ぜひお役立てください。

【関連記事】企業の人材育成で起こりがちな課題とは?解決策や成功のポイントをまとめて紹介

依頼可能なサポート内容、過去の実績をチェックした上で契約する

先述した通り、人材育成上の課題解決の方法や得意分野はコンサルタントごとに異なります。

自社が抱える課題と相性の良い人材育成コンサルタントを選ぶために、また料金が安くても、実績やノウハウの乏しい事業者を選んでしまわないようにするためにも、過去の実績や口コミをしっかりと確認した上で、契約する人材育成コンサルタントを選ぶようにしてください。

自社や従業員の魅力、強みを強化してくれるコンサルタントを探す

日創研では、仕事は単にお給料を稼いだりキャリアアップをするための手段ではなく、個人の強みや長所を表現したり、生きること・働くことの喜びを得る手段でもあると考えています。

そして人材育成とは、企業にとって最も重要な経営資源の一つである社員さんの強みを引き出し、能力を高め、組織全体として成果を生み出せるよう育成することでなければなりません。

「共に学び 共に栄える」を経営理念とする日創研の人材育成・中小企業支援の考え方とは?

そのため、人材育成コンサルタントも一人ひとりの社員さんの能力や仕事内容、目標、夢などを見極め、しっかりと向き合ってアドバイスできるスキルや人間性を持った人物でなければ、人材育成をお任せするべきではないと考えます。

特に中小企業における人材育成コンサルタントは、その人の仕事上の成長のみならず、人生にまで大きな影響を及ぼす存在となり得ます。実績や料金ももちろん重要ですが、自社の大切な人材の育成を安心してお任せできるスキル、仕事への姿勢、人間性を持つ方、またはそのような方が所属している会社を、自社の人材育成コンサルタントとするのが望ましいでしょう。

人間の感情の動きや心理学を学んだコンサルタントがおすすめ

人材の成長をサポートする立場である人材育成コンサルタントには、人の感情に敏感であること、そして感情・精神の状態が人間の行動や仕事の結果に及ぼす影響をよく学び、知っておくことが求められます。これらのスキルや知識は、優秀な人材育成コンサルタントの必須条件だと言えるでしょう。

自社の人材育成コンサルタントを選ぶ際は、個人であればプロフィールから学歴や学習履歴を確認したり、法人であれば、所属する人材育成コンサルタントの採用基準や教育体制等を確認してから決めることをおすすめします。

「自社で学び、考える力を得ること」が人材育成成功の近道

「自社で学び、考える力を得ること」が人材育成成功の近道

ここまでに見てきたように、自社の人材育成を外部の人材育成コンサルタントに依頼することには、メリットもあります。そのため人材育成に悩んだ時に、人材育成コンサルタントやコンサルタント会社の力を借りる選択肢について検討する価値は、十分にあると言えるでしょう。

ただ、方針や施策の策定、実行など、人材育成に関わることすべてを外部の専門家の指示で進めていくと、自社で戦略的に人材育成を行うためのノウハウを蓄積できず、経営者や経営幹部が中心となって人材育成について考え、推進していく力を付ける機会を失ってしまいます。

そのため中長期的な視点で考えると、人材育成を主導する立場である経営者や経営幹部、管理職などが人材育成について学習し、意識とスキルを高めていくことが、人材育成を成功させる近道だと言えるでしょう。

「共に学び 共に栄える」という経営理念のもと、中小企業様の人材育成における課題解決をお手伝いしてきた日創研では、社員さんの階層や行動特性別に、可能思考をはじめとした価値観教育、ビジネス、コミュニケーションの各分野について過不足なく体系的に学ぶことができる各種の研修・セミナーをご用意しています。

また、人材育成の戦略や具体策を考える立場である経営者・経営幹部・管理職がマネジメントや自社に適した人材育成について学び、考えるための場も提供しておりますので、人材育成についてお悩みの場合はぜひ活用をご検討ください。

日創研がおすすめする「三位一体の経営」実現するための階層別教育カリキュラムとは?

人材育成のノウハウ・スキルの蓄積はまず経営陣の学びから

人材育成のノウハウ・スキルの蓄積はまず経営陣の学びから

中小企業の場合、人材育成は自社のスタッフの人柄や行動特性をよく知る経営陣、または上司が行うのが望ましいと考えられます。しかし、どうしても人材育成のための人員や予算、時間を自社内で確保するのが難しい場合は、人間力や解釈力が高く、他者を慮ることができる人材育成コンサルタント、またはコンサルタント会社を活用すると良いと覚えておきましょう。

ただ、自社内のリソースを人材育成に割くことができない理由が、以下のような誤った認識によるものだった場合には、経営陣や管理職の人材育成・キャリア開発への認識を改める必要があると考えられます。

  • 人材育成は社員全体ではなく、一部の部署や役員、希望者だけに行うのが効果的
  • 人材育成やキャリア開発への注力は大企業が行うことで、中小企業にはあまり関係ない
  • 積極的な人材育成、キャリア開発は転職につながるリスクがあるため、やりたくない
  • キャリアアップへの取り組みは個人がやるべきことで、会社として支援する必要はない

スタッフの人材育成を成功させられるか、またそのためのノウハウやスキルを社内に蓄積できる仕組みを構築していけるかどうかは、経営トップや管理職の考え方・判断にかかっています。だからこそ、まず誰よりも先に人材育成を主導する立場である経営陣、管理職が人材育成について学び、知識を獲得して認識をアップデートさせていかなければなりません。

日創研が提供する「キャリア開発支援セミナー」では、企業や団体など組織全体を活性化するための人材育成、キャリア開発に企業側が積極的に取り組む意義や重要性、また具体的な手法について、経営陣や管理職の方に学んでいただくためのカリキュラムをご用意しています。

自社の人材育成において、特に経営陣や管理職の意識・スキルの低さに問題や課題を感じているという経営者の方は、日創研の「キャリア開発支援セミナー」の受講をご検討の上、ぜひお気軽にご相談ください。

自律型人財を育てるキャリア開発支援セミナー

経営陣や上司を対象に、キャリア開発支援者としての意識を醸成し、キャリア開発支援の具体的手法を学ぶ。

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