2024.12.10

組織での人材育成やマネジメントに役立つ資格とは?おすすめの10種類を一覧で紹介

組織での人材育成やマネジメントに役立つ資格とは?おすすめの10種類を一覧で紹介

人材育成を主導したり、組織のマネジメントを行う上で、絶対に必要な資格はありません。
しかし、人材育成もマネジメントも企業全体の永続的な成長と発展を支える重要な要素であるため、これらの業務に携わる人には、常に関連する知識を学び続けることが求められます。

例えば人材育成やマネジメントと関連のある資格を取得すること、また取得のために勉強することは、学習を続けるための有用な手段の一つとなるでしょう。

そこで今回は、全国に14,000社以上の会員企業様を抱え、多様な中小企業の経営や人材育成を支援してきた日創研が、人材育成やマネジメントに役立つ10種類の資格について紹介します。

併せて、人材育成やマネジメント業務に携わる人に求められるスキルの具体例や、資格を取得することのメリット、注意点についても解説していくので、ぜひ最後までご確認ください。

人材育成やマネジメントをする上での資格取得のメリット

冒頭でも述べた通り、人材育成やマネジメント業務に就く上で取得必須の資格はありません。

しかし、人材育成やマネジメントに関わる資格を取得すること、また資格の取得に向けて学ぶことにより、資格を取得する本人や企業組織全体が得られるメリットはいくつかあります。

資格を取ること、また取得までのプロセスで得られるメリットの具体例としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • 人材育成やマネジメントに関する知識、また学習履歴について、客観的に証明できる
  • 人材育成やマネジメントについての知識、ノウハウについて、論理的に理解できる
  • 資格取得のために学ぶことを通して、人材育成やマネジメントのスキルアップができる
  • 有資格者が増えることにより、他の人材の学習意欲向上や組織としての成長に役立つ
  • 学習や資格取得に対する支援制度を明確に打ち出せば、離職率低減につながることも
  • 関連する資格を提示できれば、会社や育成対象者からの信用を得やすくなる など

自社の人材育成、またはマネジメントを担う従業員を育てていくためにどのような学習機会を提供すれば良いのかわからないという場合は、後述するような資格の取得を学習目標の一つとして教育プランを検討しても良いかもしれません。

人材育成やマネジメントのために資格を取るデメリット、注意点は?

社員の人材育成やマネジメントの能力を向上させるために、特定資格の取得を目標とすることのデメリット・注意点としては、以下のようなものが挙げられます。人材育成やマネジメントに関わる資格取得を目指すことのメリット、必要性と併せてしっかり理解しておきましょう。

  • 資格取得のための学習だけに注力していると、実践時に頭でっかちになる恐れがある
  • 「なぜ資格の取得が必要なのか」を伝えていないと、取得自体が目的になってしまう
  • 資格取得にかかる時間的・経済的負担を和らげる制度や支援策についてきちんと説明できていないと、学習へのモチベーションが低下してしまう など

人材育成やマネジメントを行う人に求められるスキルの例

人材育成やマネジメントに必要な能力を向上させる上で、資格取得には一定の効果が期待できることがわかりましたが、具体的には、どのような資格の取得を目指すと良いのでしょうか。

そこで以下からは、人材育成やマネジメントを行う人に役立つ資格を見極めるためのヒントとして、これらの役割を担う人に求められる10種類のスキルを一覧表にして紹介していきます。

組織全体の成長と発展、またそこで働く従業員の幸せのために行う「人材育成」と、リーダーシップを発揮して組織単位でPDCAサイクルを回し、チームメンバーの育成や組織力強化を図りながら経営数値の達成を目指す「マネジメント」に求められる能力には、共通点も多いです。

人材育成やマネジメントに必要な能力、資格の想像がつかないという方は、ぜひ参考にご覧ください。

人材育成を主導する上で必要なスキル
  • 自社の現状を分析し、問題や課題を把握する能力
  • 自社に合う育成計画を立て、具体的な教育プランを提案する能力
  • 人材育成のための環境、仕組みを構築する能力
  • ロジカルシンキング
人材育成、マネジメント業務に必要なスキル
  • マネジメントスキル
  • コミュニケーション能力
  • フォロワーシップ
  • コーチングスキル
  • ティーチングスキル
  • 業務をこなすための専門的な知識と技術、現場での経験

マネジメント能力の定義、目的、高め方を学習できる「マネジメント養成6か月コース」とは?

なお人材育成を主導したり、新入社員や若手社員、自身の部下に対して直接指導をする立場となる人に求められるスキルについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。興味のある方は、こちらも併せてご確認ください。

日創研おすすめ!人材育成やマネジメントに役立つ資格3選

日創研おすすめ!人材育成やマネジメントに役立つ資格3選

ここからは、さまざまな中小企業の人材育成をサポートしてきた日創研が、資格の取得やそのための学習が人材育成、またはマネジメントに役立つと感じる資格を3つ紹介していきます。

人材育成やマネジメントのスキルアップを図る方法の一つとして、社員に資格取得を促すことを検討している場合は、ぜひ参考にご覧ください。

キャリアコンサルタント資格

キャリアコンサルタントとは、個人の職業選択やキャリアプラン、キャリアアップ等に関する相談に乗り、具体的な助言やサポート(=キャリアコンサルティング)を行う専門家のこと。

そしてキャリアコンサルタント資格とは、取得者がキャリアコンサルティングを行えるだけの知識や能力を有した専門家であることを証明するもので、2016年より国家資格となりました。

キャリアコンサルタントの資格を取得すれば、人材育成計画の作成や具体的な研修・教育施策の提案をはじめ、社員に会社や人材育成への理解を促す際や、上司として部下とコミュニケーションを取る時にも役立つでしょう。

ビジネス・キャリア検定

ビジネス・キャリア検定試験とは、自身の職種や所属部署の職務を遂行する上で必要となる知識の習得、また実務能力の評価を目的とした資格のことです。受験分野は人事・人材開発・労務管理を含む8分野41試験から、等級はBASIC級・3級・2級・1級から自由に選択できます。

資格の種類としては、国家資格の次に信用度や知名度が高くなるとされる公的資格に分類されます。人材育成やマネジメントを行う能力を確かめるために受験する場合は、リーダーや管理職としての経験年数に合わせて3級・2級・1級のいずれかの等級の資格取得を目指しましょう。

コーチング関連資格

コーチングとは、教えたいことを直接伝えるのではなく、質問や対話を通じて相手に気づきや学びを与える会話術、手法の総称です。企業の人材育成やマネジメントの現場においても、部下に学びへの動機付けや課題解決に向けた気づきを促したい場合などに活用されています。

コーチングについては、複数の民間企業や団体等がさまざまな目的、内容で民間資格の検定・発行を行っています。人材育成やマネジメントのためにコーチング資格を取得したい場合は、ビジネスの分野に特化した種類を探してみましょう。

コーチング型朝礼に活用できる「13の徳目」の内容や人材育成におけるメリットとは?

その他は?人材育成・マネジメント業務にも役立つ資格7選

その他は?人材育成・マネジメント業務にも役立つ資格7選

ここからは、重要な経営資源である人材の育成やマネジメントを行うなら経営についても学んでおきたい、経営感覚を高めていきたいという方におすすめの資格を7つ紹介していきます。

受験と取得の難易度が高いものも含まれていますが、いずれも人材の育成やマネジメント、プロジェクトマネジメント、そして経営について学ぶ上で役に立つ資格です。先ほど紹介した3種類の資格を取得した上で、さらなる資格取得を目指したい場合は参考としてご確認ください。

プロジェクトマネージャ試験

主にIT関連プロジェクトを適切に管理し、成功に導く能力があることを認定する国家資格です。

情報処理技術者試験の一種であり、取得できればIT人材として高度な知識や技術を有することの他、マネージャーとして高度なスキルや知識、適正を有していることの証明となります。

公認モチベーション・マネジャー資格

自身、そして他者のモチベーションの向上やコントロールに関する理論やスキルを身に着け、高めることを目的とした民間資格で、資格にはBasic資格とAdvanced資格の2種類があります。

  • Basic資格:自分のモチベーションをマネジメントする能力を身に着けるための資格
  • Advanced資格:他者のモチベーションをマネジメントする能力を身に着けるための資格

人材育成やマネジメントに取り組む中で、自分または他者の仕事や学習へのモチベーション管理に課題を感じている場合は、取得を検討すると良いでしょう。

ロジカルシンキングマスター資格

ビジネスやマネジメントの現場で不可欠な論理的思考について、基礎となる帰納法や演繹法はもちろん、より高度な思考や論理展開の方法も身に着けていること、またこれらを使い分ける能力があることを証明する民間資格です。

論理的思考力や、多角的な視点から物事を考えて仕事に取り組む力を獲得したいという方は、取得を検討してみましょう。

ビジネスマネージメント認定試験

企業組織で周囲と良好な人間関係を保つためのメンタル心理トレーニング法について、十分に理解していることを証明する民間資格です。健全に、幸せに仕事をしていくための心のケアに注目した資格であり、育成対象者へのメンタルヘルスケアや職場環境の改善に役立ちます。

社会保険労務士

「社労士」とも呼ばれる国家資格で、労働法や社会保険の専門家として企業の労務管理、人事管理に携わったり、行政機関等へ出す書類を作成できる知識があることの証明となります。

非常に難易度の高い資格ですが、取得できれば企業組織での人材の育成や管理、マネジメント、コンサルティングを行う上で大いに役立つでしょう。

中小企業診断士

中小企業の経営課題について適切に診断し、課題解決に向けた助言を行うための専門的な知識があることを証明する国家資格です。

自社が抱える経営上、または人材育成上の課題や現状の把握、またそれらを解決するための人材育成方針・計画等を作成する際に役立つ他、組織内での昇進、キャリアアップを目指す際にも役立ちます。

公認会計士

企業の会計、監査、税務、コンサルティングを行うための国家資格で、公開されている企業の財務情報に嘘がないかを確認したり、経営状況を見抜く能力を持つことの証明となります。

国家資格の中でも非常に合格難易度が高いと言われていますが、仕事の中で見聞きする数値への理解度・解像度を高めたり、経営感覚を磨く上では非常に役立つ資格だと言えるでしょう。

人材育成やマネジメントを学ぶなら、資格取得も方法の一つ

人材育成やマネジメントを学ぶなら、資格取得も方法の一つ

人材育成やマネジメントを成功させ、企業をより良い組織にしていきたいなら、まず若手や部下を指導する立場となる経営者や経営幹部、管理職が率先して学び続けなければなりません。

そのための手段として、人材育成やマネジメントと関連のある資格の取得を目指すのも良いでしょう。特に、人材育成やマネジメントを担う社員に対し、どのような学習機会を提供したらいいのかわからず悩んでいるという場合は、業務に関連する資格の取得を育成プランの一つとすることも検討してくださいね。

ただ、これまで一定の時間をかけて学習機会や支援制度を整え、人材育成やマネジメント業務の担当者を育ててきたにも関わらず成果を感じられないという場合は、組織の風土や、それを作り出す社長と経営幹部、また育成担当者と対象者との関係に問題があるのかもしれません。

そのような場合は、日創研の「社長と幹部が学ぶリーダーシップ・フォロワーシップ1日セミナー」の活用がおすすめです。

本セミナーでは、社長と幹部のリーダーシップ・フォロワーシップの傾向から貴社の組織タイプを検証した上で、リーダーとフォロワーが相互に相手の強みを活かし、組織全体を成長・発展させていくためのコミュニケーションの取り方、人材育成法について紹介していきます。

人材育成を通して自社の組織風土や業績を改善したい、社長と幹部、また上司と部下の関係をより良いものにしていきたいとお考えの経営者の方は、ぜひ日創研の「社長と幹部が学ぶリーダーシップ・フォロワーシップ1日セミナー」の受講をご検討の上、お気軽にご相談ください。

社長と幹部が学ぶリーダーシップ・フォロワーシップ1日セミナー

社長と幹部のリーダーシップ・フォロワーシップが組織の力となります。全員経営の組織をつくるため、リーダーシップ・フォロワーシップの発揮の仕方や磨き方を学びます。

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