企業が「人」の力で課題を解決し、発展していくためには、経営者、管理職、現場の従業員、それぞれの「人」が役割を理解したうえで、三位一体となって成長していく必要があります。

経営者であれば、未来を見据えた意思決定を行い、企業の在り方を決める立場にあるため、確かな理念を持ってやり抜く能力や、強いリーダーシップを発揮するための能力を高めなくてはいけません。管理職は経営者と現場をつなぐ立場として、経営者の理念を現場に浸透させたり、現場の情報を経営者に伝達したりする役割があります。

そのため、責任感やコミュニケーション能力の育成が求められます。現場の従業員には、迅速かつ正確な遂行力と、顧客満足を生み出す取り組みが求められます。よって、一人ひとりが自身の役割の重要性を理解し、現場を担う存在として能動的に業務に取り組む姿勢を育てることが大事です。
それぞれのポジションで求められる能力を強化することによって、組織全体の力がバランスよく噛み合い、組織が最大限の力を発揮することが可能となるのです。

本書では、経営者、管理職、従業員という３つのポジションにそれぞれ求められる能力、資質、役割について詳しくまとめ、記しています。
経営と人財教育に悩む中小企業経営者にとって、課題解決の糸口となり、新たな成長への道筋を示す一助となれば、著者として望外の喜びです。